もうインチキ育毛剤にダマされない!

インチキ育毛剤鑑定団

リアップ(ミノキシジル)

【インチキ鑑定】ミノキシジル(リアップ)は本当に効くのか?安全なのか?

更新日:

大正製薬のリアップの主成分「ミノキシジル」。

テレビコマーシャルで見る有名な育毛剤ですが、本当に効くんでしょうか?

それとも、ただのインチキ成分?

 

ネットにはびこるステマサイトのウソの口コミや、でっちあげ体験談に惑わされずに、純粋に医学的見地から、リアップの効果、安全性を"鑑定"してみました。

 

鑑定結果

★★★ 星3つ

世の中にある育毛剤の中では、大変優れています。

基準 判定
効果を証明した臨床試験の文献があるか?
日本の病院で治療に使われているか?
海外の病院で使われているか?

 

臨床試験(実際の治療試験)

リアップの主成分、ミノキシジルの医学文献をアメリカ国立医学図書館で調べた所、2,000以上の文献がヒットしました。

日本だけでなく、海外でも薄毛治療での臨床試験の文献は山ほどありました。

 

病院での使用

日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版でも、「ミノキシジル外用を行うよう強く勧める」とされています。

実際の病院の診療でも、僕が行った20ヵ所以上のAGAクリニックほぼすべてで薄毛治療に使われていました。

まちがいなく、その効果を医師も認めている成分です。

 

海外での使用

ミノキシジル自体は世界90か国以上で発売されている薬で最初に販売されたのは、1960年代。降圧剤の飲み薬として今のファイザー社が発売しました。

その後、発毛効果が発見されて、発毛薬として発売されたのが1980年代。今では90か国以上で承認されています。

 

でも、どれくらい効くのでしょうか?

日本ではリアップの名前で大正製薬が1999年に「壮年性脱毛症における発毛、育毛および脱毛(抜け毛)の進行予防」という効能効果を持つ育毛剤として発売していますので、その臨床試験の結果を紹介します。

 

リアップ(ミノキシジル)の効果は?

作用は?

毛髪は、2~6年の「成長期」のあと、数週間の「退行期」、数か月の「休止期」を経て、また改めて2~6年の「成長期」に入るというサイクルを繰り返しています。

このサイクルの内、最も長い「成長期」が半年から1年ほどにまで短くなり、毛髪が成長しきらずに、細く短い毛のまま抜けてしまう症状を繰り返すのが、AGA=男性型脱毛症です。

この「成長期」が短くなるという異常を正しい状態に戻す作用があると言われているのがミノキシジル(商品名リアップ)です。

つまり休止期にある毛を活性化して成長期に移行させ、成長期を伸ばして、毛包もさらに大きく成長させることで太い毛に育毛するそうです。

 

なお、AGAクリニック(薄毛治療専門病院)では、頭皮の血管を拡張させて、血流を改善し、毛包に十分な酸素と栄養が届くようにすると説明されることが多かったです。

また、「ATP 感受性カリウムチャネルopener」と説明された先生もいました。難しくて何が何だか分かりませんでしたけど・・。

 

どのくらい効果があるか?

塗り薬で見てみますと、大正製薬のリアップX5を日に2回使った場合の効果を見た臨床試験(実際の患者での試験)では、1年間で98%に効果が表れてます。

「容易に識別」=見て分かるくらい増えた中等度以上の改善の人は、77.8%に上りました。

ってすごい効くな、これ。

 

総毛髪数の変化(1㎝2当たり)も10倍以上に増えてます。

 

太さ40μm以上の毛髪数の変化(1㎝2当たり)。太い毛が30倍以上増えました。

 

AGA病院の中には、フィナステリドはマスト、ミノキシジルはプラス、みたいな位置づけのところもありますけど、単独でも効果があるみたいですな。

 

どれくらいの期間で効果が出るか?

塗り薬で見ると、4か月が目安です。臨床試験の結果を見ると、12週後になると急に「中等度改善(容易に識別できるくらい増えた)」の人が半数くらいに増えてますね。

 

使い方は?

1日2回塗布します。

 

 

ミノキシジルは安全か?

素人の僕が語るのはいけないのですが、評判のAGAクリニックに行った時に聞いた話と、リアップの添付文書アメリカのミノキシジル内服薬の使用上の注意をまとめてみます。

 

皮ふ系副作用がメイン

まずは、外用薬(塗り薬)のミノキシジルの場合、副作用は頭皮のかぶれとか、赤くなったりとか、かゆくなったりとか、外用薬にありがちな皮ふ系の副作用が最も多い副作用です。

関係部位 症状
皮膚 頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等
精神神経系 頭痛、気が遠くなる、めまい
循環器 胸の痛み、心拍が速くなる
代謝系 原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ

*:頭皮以外にあらわれることもあります。大正製薬ホームページ

 

ちなみに、リアップの皮ふ系の副作用が他の育毛剤よりも多いという訳ではありません。

 

循環器系などの副作用も

まれにですが、「めまい」や「胸の痛み」、「動悸」、「手足のむくみ」、「原因の分からない体重増加」が起こります。

これは元々ミノキシジルが高血圧の薬だったことから起こる副作用。アメリカのミノキシジルタブレットの使用上の注意によると、ミノキシジルが血圧を下げることで、身体が逆に血圧を保とうと心臓の鼓動を早くしたり、また水分を保とうとするため、むくんだり、体重が増えるそうです。

これらの副作用が出た場合は直ちに使用をやめてください、と添付文書には書いてます。

 

初期脱毛は効いてる証拠

なお、表にはありませんが、「初期脱毛」が起こる場合があります。これは、

厳密には副作用ではなく"主"作用なんですが、新しい髪の毛が古い毛を押し出すことで起こります。抜けても元に戻る、というか太く長い毛に生え代わるだけなので心配しなくていいですよ。

と医師に説明されました。

なお、初期脱毛の発症頻度は、僕がAGA病院で言われたのは「2割くらいの人に出る」そうです。

 

ミノキシジルは危険?

ここまで読んで、

リアップは副作用が多くて怖いな・・

と感じた人もいるかもしれませんね。

他のステマサイトでもリアップを酷評するのに副作用の高さをあげつらう口コミもよく見られます。

実は僕もそういう"リアップ危険説"を「もしかしたらそうかもしれない」とちょっと信じていました。

でも、色んな医師にお会いし、笑いながら諭されました。

 

効果があれば副作用は起こるもの

どのような成分も、効果があるものほど、狙っていない効果、つまり副作用も起こってしまうもの。

例えば、頭皮の栄養状態を改善しようと血流を増やそうとすれば動悸(どうき)が起こりますし、血管を拡張すれば血圧が下がります。

逆に、一切の副作用を押さえようとすると、主作用も同時に押さえてしまうことになり、何のための成分が分かりません。

「副作用はありません!」なんて言ってる育毛剤もありますが、効果がないことを高らかに叫んでいるのと同じ。自(みずか)らインチキ育毛剤であることを宣伝しているようなものです。

 

危険なら処方箋なしで買えない、世界中に広まらない

街のドラッグストアで買えるのはなぜでしょう?

大正製薬が厚生労働省の官僚を取り込んだから?

よくありますねえ、その手の「陰謀」論。

でも、それは理屈に合いません。

ネットで煽られているような危ない成分なら、副作用が大量発生して最初に叩かれるのは製薬会社、厚労省の役人です。

なぜ製薬会社がそんなリスクを冒(おか)さないといけないのでしょうか?

なぜ、前例にないことをしない、とにかくリスクを避けるのが行動原理の役人が自分たちの首を絞めるようなことをするでしょうか?

「日本で臨床試験をして効果と安全性を確認し、世界中で使われている実績を考慮して、医師の診察を受ける必要はないと判断した」。そう考えた方が自然です。

 

因果関係が不明な副作用も含まれている

でも、他の育毛剤にはない副作用もあるじゃないか!

おっしゃる通りですね。

ただ、それは、ミノキシジルが"ケタ外れ"に世界中で使われている育毛成分だからです。そのため、因果関係が証明されていないものも含め「副作用らしきもの」が世界中から報告されてくるんです。

また、ミノキシジルは「医薬品」なので、製薬会社が厚生労働省にきちんと副作用を報告し、消費者にしっかり伝える必要があります。

一方、普通の育毛剤やその成分はミノキシジルほどには広まっていないので副作用報告も少ないですし、医薬品でもないので役所に対してそこまでの報告義務がありません。そのため、一見少なく見えるという訳です。

 

ネット上では、広告報酬を出さないリアップを貶(おとし)め、代わりに高報酬のインチキ育毛剤を売るために、やたらとリアップの副作用の危険性をあおる"ステマ野郎"がいますが、そういう輩(やから)に振り回されて、下手な育毛剤を手に取らないようお気を付けください。

 

ミノキシジルを使った商品

ミノキシジルを使った育毛剤は現在日本で3種類。どれも近所のドラッグストアで買えます。

 

大正製薬リアップ

一つが、ご存知、大正製薬の販売しているリアップ。日本で最初のミノキシジルを使った育毛剤ですね。

大正製薬リアップ

ミノキシジルの濃度が1%のものと、5%のものがありますが、5%のものは医療現場でも使われている濃度です。

お値段は、5%の濃度の「リアップX5プラスローション」で7,000~8,000円です。

 

スカルプDメディカルミノキ5

もう一つミノキシジル育毛剤は、2018年に発売された、アンファーのスカルプDメディカルミノキ5です。

スカルプDメディカルミノキ

こちらもリアップ5Xと同様、ミノキシジルを5%含有する育毛剤です。

こちらの値段は、定価1本(1か月分)7,800円ですが、一度に4本買うと6,630円に割引されます。

 

ロート製薬リグロEX5

2018年11月に発売されたのがロート製薬から出たリグロEX5。上の2つとまるっきり中身は同じです。

上のメディカルミノキ5と同じで、リアップのジェネリックですから。

お値段は60mlボトル1本で、税込7,560円です。

 

病院取扱品

ミノキシジルは病院治療でも使われているので、薄毛治療の専門病院(=AGAクリニック)でも手に入ります。

最も最安値は(僕の知る限り)、湘南美容クリニック。名前に「美容クリニック」と入ってるのでちょっと抵抗があるかもしれませんが、30分以上の時間をかけて丁寧に医師が診察してくれて(診察代は無料)、しかも値段は23%引と非常にオトクです。

 

ミノキシジル5%外用薬1か月分ボトル値段

リアップ ミノキ5 リグロEX5 湘南美容
7,611円 7,800円 7,560円 5,832円

 

「何となくミノキシジルは怖い!」と言う方にはこちらもあります。

医療でも使われているその他の成分

国内外の医師に使われる成分プロキャピルとは?

 

 

この記事を読んだ人はこんなのも読んでます。

アングレは本当に効くのか

 

 

Copyright© インチキ育毛剤鑑定団 , 2024 All Rights Reserved.