もうインチキ育毛剤にダマされない!

インチキ育毛剤鑑定団

キャピキシル採用病院

【インチキ鑑定】キャピキシルは本当に効くのか?

更新日:

話題の育毛剤成分、「キャピキシル」。

最近、これを使った育毛剤が次々に出ていますが、本当に効くんでしょうか?

それとも、ただのインチキ成分?

育毛剤体験レビューをかたった作り話に散々ダマされてきた豊富な(?)失敗経験をもとに、「インチキ鑑定」してみました。

 

育毛剤メーカーの言い分を見てみる

いろんな育毛剤が、まあ、大げさに持ち上げてます!

キャピキシル広告

「あの」ってどれやねん!って突っ込みたくなりますが、あおってますな。

 

キャピキシル広告

「次世代のスカルプケア成分」、んー、どのような効果があるのかよく分かりません・・。

まあ、キャピキシルは化粧品分類の成分なので「生える」と言っちゃうと法律違反。ということで、これがギリギリの言い回しなんでしょうねえ。

 

キャピキシル広告

「話題」なんですね・・・。まあ、これだけいろんな育毛剤に使われてるんですから、そうかもしれませんが。

そしてまたまた「スカルプケア成分」。どこのメーカーさんも、言い方に苦労してますな。

そんな中、かなり思い切ったことを言ってるメーカーさんもありました。

 

キャピキシル広告

「効果」って言葉を使うだけでも法律上かなり厳しいのに、「3倍」とか言ってます。

でも、「某有名育毛剤成分」って何なんでしょう?

と思ったらハッキリ言っちゃってる所もありました。

キャピキシル広告

これアウトでしょう!といった薬機法的な話は置いとくとしても、「ミノキシジルの3倍」の効果ってホント!?

根拠あるの?

 


 

以上が育毛剤メーカーの言い分ですが、効果のほどは、正直まったく分かりません 🙄 。

そこで、純粋に医学的見地からどこまで効果が実証されているか?、もっと掘り下げてみました。

具体的には、効果の医学的な証明度合いを

  • ①臨床試験の文献があるか?
  • ②実際に医師に治療で使われているか?(国内外)

で見てみました。

 

鑑定結果

★★★ 星3つ

意外や意外(失礼!)、国内外の薄毛治療の専門病院で使われているほど効果の証明された育毛成分でした。

判定基準 判定
臨床試験の文献があるか?
治療で使われているか?(日本)
治療で使われているか?(海外)

 

臨床試験の医学文献

キャピキシルについて書かれた医学文献を、世界的な医学・薬学データベースであるPubMedMedicine等で探した所、8件の効果検証の試験に関する文献が見つかりました。

うち1件は、この成分の開発メーカーである、ルーカスマイヤーが提出したキャピキシルの臨床試験(人での試験)に関するものでアメリカの国立医学図書館にも所蔵されていました。

 

詳細は後で紹介しますが、少なくとも、ロクに臨床試験もしていないインチキ成分ではありませんでした。

 

病院での使用

15ヵ所以上のAGAクリニックに実際に行って聞き取りをしたところ、1軒、表参道スキンクリニックで、「メソセラピー*に使う有効成分の一つとしてキャピキシルを使っている」と説明されました。

 

表参道スキンクリニック

 

ということで、医師が治療で使うほど効果が認められた成分でした。

*頭髪の薄くなった個所に直接注射して有効成分を注入する治療方法

 

なお、当クリニックのレビュー記事はコチラです。

 

海外での使用

海外でも、キャピキシルを男性型脱毛症(AGA)や薄毛の治療薬として、使っているAGA病院がイギリスにありました。

The Brighton Hair Loss Clinicです。

The Brighton Hair Loss Clinic

 

ということで、日本でしか通用しない、効果のあやふやなインチキ成分ではありませんでした。

 

 

キャピキシルの効果は?

アメリカの国立医学図書館所蔵の医学文献を紹介します。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23449130

http://www.redenhair.com/img/cms/CAPIXYL-Techfile.pdf

 

キャピキシルとは?

キャピキシルとは、薄毛進行遅延、発毛促進の作用を持つ有効成分として、カナダの製薬会社ルーカスマイヤーによって開発されました。

ルーカスマイヤーホームページ

 

このキャピキシルは、

  • ヘアサイクルを短縮し、髪の毛のミニチュア化(毛が細く短くなる)を促すDHTを阻害すると共に、
  • 毛包の成長に関与する毛乳頭細胞にある細胞外マトリックス成分の再生に関与する

と言われています。って、難しすぎて、ちょっと何言ってるか分からないんですが・・。

また、抜け毛症状を促す炎症を抑える作用も持っています(これは分かります!)。

 

こうした作用は次の2つの有効成分でもたらされます。

 

ビオカニンA

赤クローバーから抽出されたイソフラボンの一種で、Ⅰ型、Ⅱ型両方の5α還元酵素を阻害する有効成分として知られています。

薄毛(AGA)治療の特効薬、プロペシアのような効果が期待できるってことでしょうか?

さらに、ビオカニンAが炎症を抑える働きがあるとともに、抗酸化物質として働き、肌や頭皮に深刻なダメージを与えるフリーラジカルを抑える役割の可能性があるともいわれています。

んー、「抗酸化」、「フリーラジカル」、最近よく聞きますが、薄毛にも良いということでしょうか・・。

 

アセチル・テトラペプチド3

この特許を取ったペプチドは、細胞に働きかけて傷の再生を促す作用があると言われていて、毛包に直接働きかけて、毛包の成長を促進し、髪の毛を元気にして増やしてくれると考えられています。

 

ここまでの感想なんか、毛に良さそうなものが入ってるというのは分かった。中にはAGAの特効薬プロペシアみたいな働きをするものもある?なんとなーくスゴそうです。

 

キャピキシルの臨床試験とは?

キャピキシルの効果について試験管レベルでは証明されていたので、この試験では実際に人間が利用した場合の効果を検証しています。

また同時に、安全性も評価しました。

 

試験方法

30人が試験に参加しています。平均年齢は46才と意外と上の年齢ですね。

被験者

この30人を2つのグループに分け、15人はキャピキシルのローションを使う人たち、残りの15人は偽薬を使う人たちとしました。

キャピキシル・グループの人たち15人が使ったローションは、「5%キャピキシル、20%アルコール、75%水」の育毛剤。

偽薬グループの15人が使ったのは「20%アルコール+80%水」のアルコール水でした。

育毛剤調合

それぞれのグループの人たちは、それらをただ「育毛剤」として渡され、毎晩、20滴、頭皮(の一部分)に指先で揉みこむように塗布するよう指示されました。

利用期間は4か月間です。

その後、キャピキシルのローションを塗ったグループと、アルコール水を塗ったグループを比較して、効果が出たか見ました。

 

豆知識

アルコール水を塗った人と比べて効果が高いのは当たり前じゃないか?

と思われるかもしれませんが、実はそうカンタンでもないんです。

なぜなら、「信じる者は救われる」ではないですが、アルコール水でも育毛剤と信じて塗ると毛の生えてくる人がいるからです。

別に育毛剤に限らず、高血圧の薬や痛み止めの薬として「ただの小麦粉のかたまり」を飲まされても同じです。必ず一定割合の人に効果が出ます。

人間、そんなものらしいです。

それなら、そうした「思い込み」の効果(プラセボ効果と言います)を超えないと、本当に効果があるとは認められませんよね。

なので、キャピキシルの試験でも、まあこんな七面倒くさいことをしているんです。

ちなみに、この試験のやり方は、医薬品等の効果や安全性を見るための臨床試験の方法としては世界標準ですが、この方法で試験をしてないのに「効果があった!」と言ってる育毛剤成分も山ほどあります。

 

効果の測定方法

トリコスキャンという機械を使って行われました。

トリコスキャン トリコスキャン2

この機械はいわゆるマイクロスコープのように拡大鏡のついたカメラで、写っている範囲の髪の毛の総本数や、成長期にある髪の毛の本数、休止期にある髪の毛の本数をカウントすることができます。

 

 

豆知識髪の毛の成長は、成長期(数年)→退行期(数週間)→休止期(数か月)という2~7年のサイクルを繰り返しています。

成長期に髪は伸び、太くなりますが、薄毛(AGA)の人はこの成長期が短くなり、休止期が長くなります。

結果、薄毛(AGA)の人の髪は、細く、短くなり、すぐに抜けてしまいます。

AGAのヘアサイクル

 

つまり、この試験では、キャピキシルが成長期の毛を増やしたり、休止期の毛を減らす効果がないか検証したわけです。

 

効果の指標

頭の一部分(1.8cm2の小さいエリア)の髪の毛を剃り、そこに薬または偽薬(=ただのアルコール水)を塗布します(頭皮全体への塗布だと"塗りムラ"ができるし髪の本数を数えるのが大変だから)。

で、4か月の間に、その狭い範囲で、成長期にある髪の毛、休止期(退行期)にある髪の毛、それぞれの割合がどう変化するのか、キャピキシル使用グループと偽薬使用グループで比べています。

臨床試験

 

試験結果は?

偽薬グループよりも、キャピキシルを使っていたグループの方が「成長期の髪が増え」、「休止期の髪が減り」ました。

 

分析①:成長期の髪を増やす

キャピキシルまたは偽薬を塗布した個所(1.8cm2のエリア)の、成長期の毛髪の割合を比較してみると、偽薬グループの人15人では平均2%減少していたのに対して、キャピキシルのグループの人15人は平均13%増えていました。

つまり、キャピキシルは毛包を活性化して、成長期の髪の毛を増やしたってことです。

キャピキシル効果

 

分析②:休止期の髪を減らす

今度は、休止期にある髪の毛を2つのグループで比較したところ、偽薬グループでは23%休止期の髪の毛が増えたのに対し、キャピキシルのグループでは29%休止期の髪の毛が減りました。

キャピキシル効果2

 

分析③:成長期÷休止期の割合が増える

この「成長期にある髪の毛」と「休止期にある髪の毛」の割合の変化を見てみると、偽薬グループでは33%減少したのに対し、キャピキシルを使った方の人たちの場合は46%増えています。

キャピキシル効果3

 

一番最後の③の”割合の変化”の分析がチョット分かりづらいんですが、要するに、キャピキシルは成長期の髪を増やしたり、休止期の髪を減らしたりする働きが偽薬よりも高かったとして、髪の毛の成長を促し、薄毛(AGA)の進行を抑える効果が証明されたとしています。

 

キャピキシル効果4

 

 

まとめ

色々とゴチャゴチャ言いましたが、まとめると、

  1. キャピキシルの効果や安全性を検証した臨床試験があり、4か月間の塗布で育毛効果を確認。
  2. 日本の薄毛治療専門病院=AGAクリニックでの使用実績あり。
  3. 海外の病院でも薄毛治療にも使われている。

ということで、実験で効果を証明しているだけでなく、実際に国内外の病院で薄毛治療に使われているほど効果が実証されている、医学的な根拠のある育毛成分でした。

 

キャピキシルを使った商品

キャピキシルを使った育毛剤はたくさん出ていますが、ここでは売れ筋と特長のある商品に限ってご紹介します。

 

フィンジア

キャピキシル5%に、ピディオキシジルという臨床試験豊富な成分も2%配合。

キャピキシル5%というのは効果を確認した臨床試験と同じ濃度、ピディオキシジルの2%というのは臨床試験での最高濃度1.5%より高濃度です。

価格は、1か月分にあたるボトル1本で税込8,967~9,980円です。

フィンジア_サイトトップ
【インチキ鑑定】フィンジアは本当に効くのか?

今回の【インチキ鑑定】のターゲットはフィンジアです。 ちまたの比較サイトでは必ず取り上げられている有名な育毛剤ですね。 格闘家の魔裟斗さんを使った広告で見たことのある人も多いと思います(まあ、魔裟斗さ ...

バイタルウェーブ

先ほどのDeeper3D同様、キャピキシルとリデンシルを含む育毛剤。

違いは、こちらはキャピキシルを臨床試験時より多い「7%」も配合しています。

リデンシルの濃度は不明ですが(書いてないってことはたぶん少ないんでしょう・・)。

結局、有効成分が1種類のためか、1本税込7,980円~8,200円と安めな価格設定です。

【インチキ鑑定】バイタルウェーブは本当に効くのか?

今回の【インチキ育毛剤鑑定】のターゲットはネットの口コミでよく見かけるバイタルウェーブ。 これ本当に効くの?ホームページを見る限りはスゴイあやしいですが・・。   まずホームページを見てみた ...

アングレ

キャピキシルの濃度は不明ですが、リデンシルに、さらに日本初の成分、バイキャピル4%+プロキャピル3%+アナゲインという成分も配合。

医薬品ではない育毛剤としては珍しく、医学的なエビデンスのある育毛成分を5つも組み合わせてます。

さらに、この商品は、薬用の発毛促進剤との2本セットで徹底ケアし、それでだめならAGAクリニックでの治療費を補助してくれる補償制度もあります。

価格は、楽天市場・Amazonで5,990円です。

アングレ
【インチキ鑑定】アングレは本当に効くのか?

「AGAクリニックの薄毛治療費を出してくれる」というので話題のアングレ ワールドセレクション。 医学的根拠に基づいた成分を高濃度で配合をうたっていますが、本当に根拠なんてあるのでしょうか? って言うか ...

 

 

まとめです。

フィンジア バイタルウェーブ アングレ
キャピキシル濃度 5% 7% 不明
その他成分 ピディオキシジル2% - 医薬部外品成分+プロキャピル3%、バイキャピル4%、リデンシル、アナゲイン
種別 化粧品 化粧品 医薬部外品
税込価格(1か月分) 10,978~14,080円 8,352~12,100円 5,990円
返金保証 30日保証 30日保証 30日保証+病院治療費補償
リンク 公式サイト 公式サイト 公式サイト

 

ちなみに、上の3つのうち、どれがいいか?ですが、

「効果の強さ」で考えると、

  • 「キャピキシル5%+ピディオキシジル2%」vs.
  • 「キャピキシル7%」vs.
  • 「キャピキシル」+「リデンシル」+「プロキャピル」+「バイキャピル」+「アナゲイン」

の内、どれが一番効きそうかって話ですが、「キャピキシル濃度を上げた方が効果が高いのか?」、「複数の成分を組み合わせた方がいいのか?」悩ましいですが、直接比較したデータはありません。

ということで、最終的には「価格」が基準になるかな?

 

 

この記事を読んだ人はこんなのも読んでます。

国内外で医師が使う成分「プロキャピル」とは?

 

アングレは本当に効くのか

 

 

 

(参考資料)

 

Copyright© インチキ育毛剤鑑定団 , 2024 All Rights Reserved.