ライオンの開発した育毛成分、サイトプリン、ペンタデカンは生えるのでしょうか?
それともインチキ成分?
鑑定結果
★☆☆星1つ
判定基準 | 判定 |
効果を医学的に検証した臨床試験の文献があるか? | 〇 |
実際に治療で使われているか?(日本) | × |
実際に治療で使われているか?(海外) | × |
インチキ育毛剤ではありませんでしたが、そこら辺にある育毛剤と同じ程度の効果しか期待できないでしょう。
臨床試験の医学文献
実際に治療で使った試験(=臨床試験)の結果を示す医学文献はいくつか見つかりました。
43名の男性に対して16週間観察したランダム化試験や、韓国での95名の男女に16週間投与した試験が見つかりました。
病院での使用
20ヵ所以上のAGA病院に行きましたが、サイトプリンやペンタデカンを薄毛治療に使っている病院はありませんでした。
また、ネット上でも見つけられていません。ご存知の方がいたらコチラまでご連絡いただきたく(contact@antibald.click)
海外での使用
Googleの検索で引っかかった病院はありませんでした。
もしかしたら"あるかも"しれませんので、ご存知の方は教えてください(contact@antibald.click)
医学界の評価
サイトプリン・ペンタデカンは、医学界では、日本皮膚科学会の男性型脱毛症の診療ガイドラインでも言及されています。
それによると、推奨度はC1。根拠は弱いけど副作用もないし使っても良いんじゃない?くらいの推奨度でした。
他の育毛剤で言うと、医薬品のカロヤン(塩化カルプロニウム)と同じ推奨度ですが、カロヤンほどではなさそう。花王のサクセスバイタルチャージの成分t-フラバノンと同じくらいという印象を受けました。
日本皮膚科のガイドラインの推奨度
サイトプリン・ペンタデカン
参考1:t-フラバノン
参考2:カロヤンアポジカ
5%カルプロニウム塩化物は長年にわたり保険適応となっており、生薬との合剤を含むわが国での膨大な診療実績を考慮し、行ってもよいことにする。
何に効くか?
効能効果:薄毛、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、育毛、養毛、ふけ、かゆみ
一応、効能効果で、「発毛」、「育毛」と書いてますね。
花王のサクセスバイタルチャージとか資生堂のアデノバイタルと一緒です。
どれくらい効くか?
サイトプリン0.5%を配合した育毛剤を44人に試したところ、16週間後には47%が薄毛に対して有効と判定されています。
ペンタデカンの方は2.5%を配合した育毛ローションを77人に24週間使わせたところ、76%の人で有用と判定されています。
この2つの有効成分が入ってる「薬用毛髪力」は薄毛に効くってことだと思われます。
ただ、どのくらい改善したのか「程度」がよく分かりませんでした。
その作用は?
世界で初めてDNAレベルで発毛指令の仕組みを解明したとの触れ込みですね。
その発毛指令を送るのがサイトプリン。
発毛促進を働き掛けるBMPというたんぱく質をたくさん作らせる作用があるそうです。
一方ペンタデカンは、髪の原料であるケラチンというたんぱく質を作るのに必要なエネルギーを供給する作用があるそうです。
さらにビタミンE誘導体が頭皮の血流を増やしてくれる作用もあるとのこと。
どんな商品があるか?
2商品がライオンから医薬部外品として発売されています。
薬用 毛髪力 ZZ(ダブルジー)、薬用 毛髪力 イノベート。
違いはZZの方が有効成分が多いです。
脱毛・抜け毛を抑えるために皮脂の酸化を抑えるピロクトンオラミン。
さらに成分の浸透を促す乳酸オクチルドデシル、それに、頭皮を保湿するオキナワモズクというのがプラスされてます。
値段もZZの方が高いです。まあ、新しいというのはありますね。
- ZZ 参考価格: ¥ 6,480→実勢価格: ¥ 3,999
- イノベート 参考価格: ¥ 5,940→実勢価格: ¥ 2,982