今回の【インチキ育毛剤鑑定】のターゲットは「ルプルプ」です。
これ、本当に効くんでしょうか?それともインチキ?
まず、ホームページを見てみた
ホームページを見てみると、450%アップの言葉。
何が450%?と思うと、
はい、はい、あれね、FGF-7ね、って分からん・・・。
と思って下を見ていくと、「タカラバイオがFGF-7を増殖する成分を徹底研究」???
ん??どういう意味?"FGF-7"が入ってるんじゃないの?
入ってるのは、ガゴメ昆布フコイダン!(カゴメじゃないよ、ガゴメだよ)
ってマジか、そんな"言い伝え"レベルの話???
あとでじっくり調べてみます。
結局、FGF-7とかいうよく分からない成分の増やす成分=昆布が入ってるということでした。
分かりにくい・・。
次に目に飛び込んでくるのが、この白衣のおじさん。
タカラバイオって会社の研究員の人だって。この人が作ったのかと思ったら、ルプルプの販売会社は、株式会社Jコンテンツって会社。
聞いたことないなあと思ったら、株式会社アイムって会社の100%小会社でした・・・って、またまたよく分かりません。
結局、「タカラバイオ」はスゴそうに見せるためにテイ良く使われたって事?
そして、ついに出ました!体験談!育毛剤の常とう手段。美容・健康商品には必ずついてくるヤツね。ホントかよ!みたいな。
「*個人の感想であり、効果・効能を保証するものではありません。」って小さく書いてるけど、3連発で書かれると、保証してるみたいに見えますよね。
でもこの注釈の通りで、この3人の陰には
って人が五万といるかもしれない訳で、ホント、体験談は何ら効果を保証してません。
という事で、このサイトでは、個人的な主観にまみれた口コミではなく、それどころかステマサイトによくあるウソの体験談に振り回されることなく、中身本位=成分だけでルプルプを鑑定してみたいと思います。
その基準は3つ!
①医学的に効果を確認しているか=臨床試験の文献があるか?
②医師が治療に使っているか?(日本で)
③海外で治療に使われているか?
さあ、見てみましょう。
鑑定結果
★☆☆星1つ
判定基準 | 判定 |
効果を医学的に検証した臨床試験の文献があるか? | 〇 |
実際に治療で使われているか?(日本) | × |
実際に治療で使われているか?(海外) | × |
何の試験もやってない or 公表していないインチキ育毛剤ではありませんでしたが、高い効果が期待できるかというと・・・まだ分かりません。
臨床試験の医学文献
アメリカの国立医学図書館のデータベースPubMedを始め、色々と検索したのですが文献がヒットしませんでした。
ただ、臨床試験(人での実験)は、一応この公式サイトに、「専門誌に掲載」とあります。
医学誌ではなく、フレグランス・ジャーナルという「化粧品・香料の専門誌」というのが引っかかりますが、「希望ヶ丘すずらん皮膚科クリニックによる、40-61才・30名による6か月の使用試験」と医療機関での臨床試験なので、これを文献とカウントしました。
また、ルプルプの有効成分である「グリチルリチン酸ジカリウム」「タマサキツヅラフジエキス」「センブリエキス」などは医薬部外品の有効成分なので文献はあります。
ということで、少なくとも、臨床試験もやってない、または、やってても結果が悪くて隠しているようなインチキ育毛剤ではなさそうです。
*今まで数多く医薬部外品を開発してきた経験から一言。
「医薬部外品」と厚生労働省に承認されるには厳しい試験をくぐり抜け、その成分の有効性を証明する必要がある・・・という訳ではありません。
実はいくつか「育毛」等の表記の許された既定の成分があり、その成分を一定量配合すれば、試験などしなくても医薬部外品として効能・効果に「育毛」などとアピールして良い事になっています。
この場合も、上の指定の有効成分を入れおけば、「ガゴメ昆布フコイダン」で臨床試験をしなくても「育毛」効果をうたえることになります。
日本の病院での使用
20軒以上AGA治療専門病院(AGAクリニック)に実際に訪問しましたが、ルプルプまたは、ガゴメ昆布フコイダンを治療に使っている所はありませんでした。
また、グーグルでも検索しましたが、今のところ見つかっていません。
ご存知の方は、ぜひお知らせください!contact@antibald.click
海外での使用
同様に海外での使用も検索しましたが、今の所ヒットした病院はありませんでした。
情報提供いただければ幸いです。
という事で、臨床試験の文献はありましたが、病院での治療に関しては未知です。
では、次に、どれくらい効くのか、文献をひも解いてみたいと思います。
ガゴメ昆布フコイダンの効果は?
ガゴメ昆布フコイダンの作用は?
タカラバイオの発表した文献があります。
2010年8月の日本美容皮膚科学会で発表された「ガゴメ昆布フコイダンの毛乳頭細胞におけるFGF-7産生促進作用」というものです。
これによると、人の毛乳頭細胞をシャーレで培養し、FGF-7の量を増やす作用を調べています。
結果は、FGF-7(のたんぱく質)の量が4,5倍に増えたそうです。
なお、冒頭で話した「450%」というのはこの試験結果をベースにしてると思われます。
ちなみに、このグラフを見る限り、「450%」=4.5倍ではありませんね。
ルプルプの効果は?
唯一あるのが、フレグランス・ジャーナルに掲載された、先ほどの希望ヶ丘すずらん皮膚科クリニックでの30人での使用試験。
しかし、詳しい内容が公開されていませんでしたので、ルプルプ公式サイトに載ってる分しか分かりませんでした。
それによると、このグラフが正しいとすると、髪の毛のコシとかボリュームが使う前の倍くらいになっているように見えますね。
それ以外で唯一効果を計れそうなものがありましたが、残念ながらネズミ(マウス)での試験。
これによると、ネズミ(マウス)の毛を剃って、そこにガゴメ昆布フコイダンを塗ったら、そうでないネズミよりも早く、たくさん毛が生えたそうです。
まあ、ネズミですけど・・・。
ルプルプの商品概要
成分
「ガゴメ昆布フコイダン」を前面に出してますが、実際の医薬部外品の育毛剤として承認された成分は先ほど説明した4つ。
グリチルリチン酸2K、パントテニルエチルエーテル、タマサキツヅラフジアルカロイド、センブリエキスですね。
これらは、育毛剤によく使われている成分です。
これら以外にも「ビワ葉エキス」というのも推してますが、育毛効果を示す文献は見つかりませんでした。
ちなみに、「DHT」抑制とか書いてますが、一切エビデンスは記されてません。ガゴメ昆布フコイダンの「FGF-7産生促進」の説明では、丁寧に文献を紹介してるのとは対照的ですな。
また、色々と天然成分が入っているようですが、育毛効果を示す文献が見つかりませんでした。
価格
価格は、1本(2か月分)で5,900円です。
まあ、高くもなく、安くもなくでしょうか。
これが定期購入で申し込むと、割引があります。
初回は5,900円が980円に、2回目以降は5,605円になります。
なお、定期購入の約束で安くしてもらってるわけですから最低購入回数が決まっていて、3回分は買わないとこの価格になりません。
個人的な感想(何ら効果を保証するものではありません!)
タカラバイオが研究している「ガゴメ昆布フコイダン」という成分は今の所、有望そうです。
ただ、まだ研究段階で、今一つ人で使った場合の効果が見えてきません。一応、病院で試験してますが、医学界で発表された臨床試験の結果を見たいと思いました。
私なら買うかと言われると、